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2020年7月11日 (土)

【個人メモ】「AI・IoT技術の時代にふさわしい特許制度の在り方、中間とりまとめ」の一部抜粋(2020/07/10竹山宏明)(2)

□産業構造審議会、知的財産分科会、特許制度小委員会
 「AI・IoT技術の時代にふさわしい特許制度の在り方、中間とりまとめ」
 の一部抜粋です(2020/07/10竹山宏明)。
【表1】

5.円滑な紛争処理に向けた知財紛争処理システム、*p.17~▼(1)早期の紛争解決を図る新たな訴訟類型、*p.17~
(まとめ) *p.22~
 ・・・今後、引き続き具体的なニーズの把握に努めつつ、残された個別の論点について、さらに議論を深めていくことが適当である。
〔検討〕*p.19~
 (確認の利益)、
 (新たな訴訟類型の形態)、
 (時効の完成猶予の特例)、
 (会計情報等の提出)、
 (既判力の及ぶ範囲)、
 (再審等における主張の制限)、
 (訴額の扱い)

 <出典> 「特許庁」サイト
      「AI・IoT技術の時代にふさわしい特許制度の在り方
      ―中間とりまとめ―」
     *全58頁
  (当該ページのURL)
https://www.jpo.go.jp/resources/shingikai/sangyo-kouzou
/shousai/tokkyo_shoi/document/200710_aiiot_chukan/01.pdf
【表2】

(2)当事者本人への証拠の開示制限、*p.24~
〔課題〕*p.24~
 ・・・そこで、本小委員会では、一定の場合において、証拠に含まれる営業秘密部分について、当事者本人の閲覧等の請求権を制限する仕組みを検討した。
〔検討〕*p.25~
 ・・・今後、意義のある制度の検討に向け、残された個別の論点について、さらに議論を深めていくことが適当である。

【表3】

(3)第三者意見募集制度、*p.28~
〔課題〕*p.28~
 ・・・そこで、本小委員会では、裁判所による多角的な観点からの判断を手助けできるよう、裁判所が、事案に応じて、第三者から幅広い意見を募ることができるような仕組みについて検討した。
〔検討〕*p.29~
 ・・・今後、弁論主義との関係を踏まえつつ、第三者の意見を求めることができる範囲をどのように画定すべきか、対象とする訴訟の範囲や審級をどうすべきか、提出された意見の訴訟法上の位置づけをどうすべきか、など残された論点について、引き続き議論を深めていくべきである。

【表4】

(4)代理人費用の敗訴者負担、*p.31~
〔課題〕*p.31~
 ・・・特許権者が勝訴して損害賠償を手にしたとしても、代理人費用による支出が負担となれば、結そこで、本小委員会では、中小企業にとっても利用しやすい知財紛争処理システムとするため、代理人費用の敗訴者負担について検討した。
〔検討〕*p.32~
 ・・・このように、制度化に向けた検討を進めていくことが困難な状況である一方、現行実務においても、損害賠償額の1割を越える代理人費用が認められるケースも存在していることを踏まえれば、特許権者側が代理人費用を損害賠償額として請求する際に、特許侵害訴訟が他の類型の訴訟に比べて専門性が高く訴訟に時間を要することなどを主張することにより、裁判所がより高い代理人費用の額を認容しやすくなるようにすることが、当面の現実的な解決策であると考えられる。

【表5】 *改行挿入。

(5)特許権者の金銭的救済の充実、*p.33~
 ①懲罰的賠償制度、*p.35~
 懲罰的賠償制度は、悪性の強い行為をした加害者に対し、実際に生じた損害の賠償に加えて、さらに賠償金の支払を命ずることにより、加害者に制裁を加え、かつ、将来における同様の行為を抑止しようとする制度である。
日本においては、懲罰的賠償制度は、過去に最高裁判例において(*20)、実際に生じた損害の賠償に加えて、制裁及び一般予防を目的とする賠償金の支払いを受け得るとすることは、日本における不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれないものであるとされ、海外における懲罰賠償の判決の日本国内における執行が否定されている。
 (*20)最判平成9年7月11日第2小法廷判決(平成5年(オ)1762号)
 本小委員会では、こうした懲罰的賠償制度の導入について検討したが、懲罰的賠償制度の導入自体について、否定的な意見が大半であった。
具体的には、既に令和元年6月7日の知財高裁大合議判決(平成30年(ネ)第10063号)においてライセンス料の相場の倍額の賠償額が認められており、これが定着するのであれば、あえて懲罰的賠償制度を導入する必要性はないとする意見、偽ブランド品の故意侵害の事件が多い中国などとは異なり、日本では悪質性の高い侵害が多い状況というわけではないのではないかという意見、生命侵害の場合でも懲罰的賠償が認められない中で、特許侵害の場合に懲罰的賠償を認めることは困難ではないかとする意見、仮に日本で懲罰的賠償制度を導入すれば、海外の高額な懲罰的賠償の判決を日本で執行しなければならなくなる可能性もあることについて危惧する意見が出された。
また、なぜ、どこまで制裁するのか、侵害態様の悪性をどのように特定するのか、過剰な制裁とならないような歯止めをどう設定するかなど、制度設計上の困難さを指摘する意見も出された。

【表6】 *改行挿入。

(5)特許権者の金銭的救済の充実、*p.33~
 ②侵害者利益吐き出し型賠償制度、*p.36
 損害賠償額算定方法については、これまで実損の損害の範囲で見直しを行ってきた。
これは、日本の不法行為においては、実損害の填補を超える損害賠償は認められないという通説的理解に基づくものである。
これに対し、近時は、「抑止」という目的から不法行為制度を制度設計すべきであり、「抑止」の観点から、実損の填補を越える損害賠償を認めることは、支障はないとの主張も見られる。
こうした中、他人の権利を無断で利用した者が、それによって利益を取得した場合に、権利者がその利益の償還(利益の剥奪)を求める権利である利益吐き出し型賠償制度が提唱されている。
(損害賠償制度の見直しについてのまとめ)*p.37~
 ・・・こうした状況も踏まえ、今後、令和元年特許法改正の運用状況を踏まえつつ、侵害者利益吐き出し型賠償制度を中心に、関係者の理解が得られるような制度の構築が可能であるかどうかを含め、引き続き、議論を深めていくことが適当である。

【表7】 *改行挿入。

(6)訂正審判等における通常実施権者の承諾、*p.39~
〔課題〕*p.39~
 ・・・特許法上、訂正審判を請求するとき又は訂正を請求するときは、通常実施権者等の承諾が必要とされているが(特許法第127条、第134条の2第9項)、上記のライセンス態様等の変化に伴い、訂正審判等において全ての通常実施権者の承諾を得ることが、現実的には困難なケースが増加している。
また、ライセンス契約後の関係悪化により承諾が得られなくなるケースもあり、その場合、無効審判請求等に対する訂正請求や無効の抗弁に対する訂正の再抗弁ができなくなり、特許権者の防御手段が実質的に失われることも懸念される。
そこで、本小委員会では、ライセンス実務の実態に即した制度とするため、訂正審判等における通常実施権者の承諾の在り方について検討を行った。
(まとめ)*p.41~
 以上のとおり、本小委員会の審議では、基本的な方向性として、訂正審判の請求又は訂正の請求における通常実施権者の承諾を不要とする方向で改正を検討すべきであるとの意見で一致しており、今後、具体的な制度化に向け、個別の論点について議論を深めていくべきである。

<サイト内>
 ●2020年7月12日 (日)、【個人メモ】
  「AI・IoT技術の時代にふさわしい特許制度の在り方、
  中間とりまとめ」の一部抜粋(2020/07/11竹山宏明)(4)
 ●2020年7月12日 (日)、【特許】日本経済新聞 朝刊/
  IoT特許に訴訟リスク、
  自動車業界の懸念 特許庁で議論(2020/07/06)(3)
 ●2020年7月11日 (土)、【特許庁】
  AI・IoT技術の時代にふさわしい特許制度の在り方、
  中間とりまとめ(7月10日公表)(1)


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