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2019年11月 4日 (月)

【個人メモ】(竹山)意匠審査基準の改訂(案)の「関連意匠制度」について<17意匠WGの9>

□意匠であって、特許庁「第17回意匠審査基準WG」であり、
 下記は「関連意匠制度」に係る意匠審査基準の改訂(案)を題材とした、
 個人的なまとめです。
                    記
1 関連意匠制度の改正
 ・「関連意匠制度」とは、「自己の出願した意匠又は自己の登録意匠(本意匠)に類似する意匠の登録を認める制度」をいう。
 ・関連意匠制度の改正の主な点は、次の通りである。
  *10条の改正(令和2年4月1日施行)
  (1)関連意匠の出願可能期間の延長
   <改正前>本意匠の登録の公表日まで(8か月程度)
    →<改正後>本意匠の出願日から10年以内まで延長(改正後10条1項)
  (2)関連意匠にのみ類似する意匠の登録の拡張
   <改正前>本意匠にのみ類似する意匠
    →<改正後>本意匠にのみ類似する意匠に加え、
          「関連意匠にのみ類似する意匠」の登録(改正後10条4項)
2 関連意匠の出願可能期間の延長
 ・関連意匠の出願可能期間を、本意匠の登録の公表日まで(8か月程度)から、本意匠の出願日から10年以内まで延長する。
 2-1 改正条文
【表1】 *下線・項番・注加入。

改正後
(令和2年4月1日施行)

改正前(現行)

(関連意匠)
第10条

1 意匠登録出願人は、自己の意匠登録出願に係る意匠又は自己の登録意匠のうちから選択した一の意匠(以下「本意匠」という。)に類似する意匠(以下「関連意匠」という。)については、当該関連意匠の意匠登録出願の日
(・・・最初の出願と認められた出願の日。以下この項において同じ。)
がその本意匠の意匠登録出願の日以後であつて、
当該本意匠の意匠登録出願の日から10年を経過する日前である場合に限り、
第9条第1項又は第2項の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができる。

(関連意匠)
第10条
1 意匠登録出願人は、自己の意匠登録出願に係る意匠又は自己の登録意匠のうちから選択した一の意匠(以下「本意匠」という。)に類似する意匠(以下「関連意匠」という。)については、当該関連意匠の
意匠登録出願の日
(・・・最初の出願と認められた出願の日。以下この項において同じ。)
がその本意匠の意匠登録出願の日以後であつて、
第20条第3項の規定によりその本意匠の意匠登録出願が掲載された意匠公報(・・・)の発行の日前である場合に限り、
第9条第1項又は第2項の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができる。
ただし、当該関連意匠の意匠権の設定の登録の際に、その本意匠の意匠権が第44条第4項
(*登録料の不納付、「又は第60条の14第2項」)
の規定により消滅しているとき、
無効にすべき旨の審決が確定しているとき、
又は放棄されているときは、
この限りでない。
*該当無し。

 2-2 関連意匠の時期的要件
 ・基礎意匠の意匠登録出願の日(優先権主張の効果が認められる場合は優先日)
  以後、10年を経過する日前に出願された意匠登録出願であること
【図1】

20191104_zu01

<出典>特許庁、令和元年10月23日
    第17回意匠審査基準ワーキンググループ
    資料2 改訂意匠審査基準(案) 「関連意匠」関連部分
    「3.3.3 基礎意匠の意匠登録出願の日以後、
     10年を経過する日前に出願された意匠登録 出願であること」
    p.5
https://www.jpo.go.jp/resources/shingikai/sangyo-kouzou/shousai/isho_wg/document/17-shiryou/102.pdf
3 関連意匠にのみ類似する意匠の登録の拡張
 ・「関連意匠にのみ類似する意匠」の登録を認める。
 3-1 改正条文
【表2】 *改行加入。

改正後
(令和2年4月1日施行)

改正前(現行)
(関連意匠)
第10条
7 関連意匠の意匠登録出願があつた場合において、当該意匠登録出願が基礎意匠(当該関連意匠に係る初に選択した一の意匠をいう。以下同じ。)に係る関連意匠(当該基礎意匠の関連意匠及び当該関連意匠に連鎖する段階的な関連意匠をいう。以下同じ。)にそれぞれ該当する二以上の意匠の意匠登録出願であつたときは、
これらの意匠については、第九条第一項又は第二項の規定は、適用しない。
(関連意匠)
第10条
4 本意匠に係る二以上の関連意匠の意匠登録出願があつたときは、
これらの関連意匠については、第九条第一項又は第二項の規定は、適用しない。

 3-2 関連意匠に係る用語の記載
<一部抜粋>
【表3】

用語 定義
「本意匠」
(10条1項)
・関連意匠として登録を受けるためには、自己の意匠登録出願に係る意匠又は自己の登録意匠のうち一の意匠を選択しなければならないが、この選択された意匠のこと。
「基礎意匠」
(10条7項)
・本意匠のうち最初に選択されたもの、すなわち、「本意匠」であって他の意匠の関連意匠でないもの。
「基礎意匠に係る関連意匠」
(10条7項)
・基礎意匠の関連意匠及び当該関連意匠に連鎖する段階的な関連意匠。
・この部においては、基礎意匠にのみ該当する事項については「基礎意匠」と、基礎意匠だけでなく、その他の本意匠にも該当する事項については「本意匠」と記載する。

<出典>同上、3. 関連意匠の審査における具体的判断、
    3.1 関連意匠に係る用語の記載
    p.2,3
【図2】

20191104_zu02

<出典>同上。
 3-3 先願の規定の適用
 ・審査官は、基礎意匠及び当該基礎意匠に係る関連意匠がそれぞれ類似する場合、それらの間において意匠法第9条第1項及び第2項の規定は適用しない(意匠法第10条第1項、同第4項、同第7項)。
 ・また、基礎意匠が意匠権の放棄、登録料の不納付、無効審決の確定で消滅した場合に存続する関連意匠同士についても同様とし、一の基礎意匠に係る関連意匠同士が類似する場合であっても、意匠法第9条第1項及び第2項の規定は適用しない。
<出典>同上、3. 関連意匠の審査における具体的判断、
    3.5 先願の規定の適用について
    p.7
【図3】【事例1】以下のいずれの意匠との間においても
         先願(9条)の規定を適用しない

20191104_zu03

<出典>同上。
【図4】【事例2】以下のいずれの意匠との間においても
         先願(9条)の規定を適用しない

20191104_zu04

<出典>同上。
【図5】【事例3】以下のいずれの意匠との間においても
         先願(9条)の規定を適用しない

20191104_zu05

<出典>同上。
<サイト内>
 ●2019年11月 2日 (土)、【個人メモ】
  (竹山)意匠審査基準の改訂(案)の「内装の意匠」について
  <17意匠WGの8>
 ●2019年11月 1日 (金)、【特許庁】特許庁/
  「特許法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」
  が閣議決定されました(令和2年4月1日施行)
 ●2019年10月27日 (日)、【個人メモ】
  (竹山)意匠審査基準の改訂(案)の「画像の意匠」について
  <17意匠WGの7>
 ●2019年10月27日 (日)、【個人メモ】
  (竹山)意匠審査基準の改訂(案)の「建築物の意匠」について
  <17意匠WGの6>
 ●2019年10月25日 (金)/【特許庁】10月24日、
  第17回意匠審査基準ワーキンググループを開催しました
  <17意匠WGの5>
 ●2019年10月25日 (金)、【知財とビジネス】建設通信新聞/
  複数集合体で出願可能/特許庁が意匠法の建築物審査基準案
  <17意匠WGの4>
 ●2019年10月24日 (木)、【特許庁】<お知らせ>
  第17回意匠審査基準WG、議事要旨<17意匠WGの3>
 ●2019年10月23日 (水)、【特許庁】<お知らせ>
  第17回意匠審査基準WG 議事次第・配布資料一覧<17意匠WGの2>
 ●2019年10月23日 (水)、【特許庁】<お知らせ>
  第17回意匠審査基準WG 議事次第・配布資料一覧<17意匠WGの1>

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(以上)

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