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2019年6月 5日 (水)

【特許】特許庁「日本における発明者の決定」(その1)

<目次>
 (その1)1「発明者」について、2「共同発明者」について
 (その2)3「発明者」の決定例
 (その3)4 特許受ける権利
 (その4)5 日・米・中の発明者に関する比較
 (その5<終>)6 裁判例における発明者の定義
    7 発明者の認定に関する我国の一つの慣行
    8 発明者の認定が不正確な場合のリスク
<本文>

1 「発明者」について
 ・「発明者」に関し、その定義について明文の規定は無い。
 ・発明者の「定義」については、下記の資料(「日本における発明者の決定」2頁)では、学説上、「注」として、「2 中山信弘『工業所有権法(上)特許法[第2版増補版]』(東京:弘文堂、2000年)57-60 頁」を引用している。
 ・ここでは、「当該発明の創作行為に現実に加担した者だけ」を指す旨、説明されている。
 ・また、日本弁理士会の「パテント」の論文を参照すると、
  「発明者は,特許でクレームされた主題を実際に発明した者である(2)。」
  と説明されている。
  *「注(2)Sewall v. Walters, 21 F.3d 411, 417 (Fed. Cir. 1994).」
 ・すなわち、日本では、「特許請求の範囲」の記載内容に連動しているものと考える。
 ・したがって、「発明者」は、「特許請求の範囲」に記載された「当該発明の創作行為に現実に加担した者だけ」を意味するものと考える。

 ●特許庁/第6回特許制度小委員会 配付資料
  *[更新日 2003年2月26日]
  <一部抜粋>「配付資料
  ・資料7-1 日本における発明者の決定(PDF:38KB)
   *全13頁
  ・資料7-2 米国における発明者の決定(PDF:72KB)
   *全20頁
 ●日本弁理士会/
  米国における職務発明 発明者の特定,外国出願許可,及び発明者の報酬について
  <被疑侵害者に有利な陥穽と標的>
  (以下、「米国における職務発明」という。)
  <一部抜粋>「パテント 2016、Vol. 69 No. 6」、*全9頁
  「米国弁護士 Sean M. McGinn, 米国弁理士 Geoffrey K. Pechie」

2 「共同発明者」について
 ・つぎに、「共同発明者」については、上記の資料(「日本における発明者の決定」2頁)では、学説上、「注」として、「3 吉藤幸朔・熊谷健一補訂『特許法概説[第13 版]』(東京:有斐閣、1998年)187-188 頁。」を引用している。
 ・まず、「共同発明者」の「判断基準」として、下記の通り説明している。

【表1】 *改行挿入。

〔判断基準〕
 発明は技術的思想の創作であるから、実質上の協力の有無は専らこの観点から判断しなければならない。
思想の創作自体に関係しない者、たとえば、単なる管理者・補助者又は後援者等は共同発明者ではない。

 <出典>上記「資料7-1 日本における発明者の決定」2頁(pdf:2/13頁)。
 ・また、「共同発明者」については、「発明の成立過程」に着目して次のように2段階に分けている。
【図1】


20190605_zu01b 

 ・2段階については、例を挙げて、下記の通り説明している。

【表2】 *改行挿入、レイアウト変更。

例4)提供した着想が新しい場合は、着想(提供)者は発明者である。
  ただし、着想者が着想を具体化することなく、そのままこれを公表した場合は、その後、別人がこれを具体化して発明を完成させたとしても、着想者は共同発明者となることはできない。
  両者間には、一体的・連続的な協力関係がないからである。
  したがって、この場合は、公知の着想を具体化して発明を完成させた者のみが発明者である。
例5)新着想を具体化した者は、その具体化が当業者にとって自明程度のことに属しない限り共同発明者である。

 <出典>同上。

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(以上)

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