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2019年4月15日 (月)

【特許庁】特許庁/平成30年度「特許庁産業財産権制度問題調査研究」

□特許庁における平成30年度の「特許庁産業財産権制度問題調査研究」について、次の通りの発表があった。

 ●特許庁/特許庁産業財産権制度問題調査研究について
  *[更新日 2019年4月15日]

 <一部抜粋> *平成30年度研究テーマ一は、次の11個である。
 ・平成30年度研究テーマ一覧
  (1)商標権取得による効果及び商標制度の活用に関する調査研究
  (2)中等教育段階における知財創造教育の推進に資する教材に関する調査研究
  (3)特許庁の審判等における営業秘密の保護に関する調査研究
  (4)ベンチャー企業が適切に評価されるための知財支援の在り方に関する調査研究
  (5)小中高等学校において知財創造教育を実施できる人材の養成に必要なテキストに関する調査研究
  (6)大学の知的財産権制度活用の現状と研究者の知財意識に関する調査研究
  (7)農林水産分野における弁理士の役割等に関する調査研究
  (8)企業規模や産業分野ごとの知財活用を記載した経営デザインシートの在り方とその活用の促進に関する調査研究
  (9)宇宙分野における知財戦略の策定に向けた、研究機関や国の委託研究による発明の保
  (10)標準必須特許を巡る紛争の解決実態に関する調査研究
  (11)ゲノム医療分野における知財戦略の策定に向けた知財の保護と利用の在り方に関する調査研究

 ●(4)ベンチャー企業が適切に評価されるための知財支援の在り方に関する調査研究
  全体版(PDF:1,886KB)
  *全97頁
  <一部抜粋> *p.32(pdf:50/97)、改行挿入
【表1】

(3)アンケート結果からの示唆
(投資家による知財の評価・支援の現状)
 投資家は投資時に大学との知財契約(大学帰属の知財の譲渡もしくは専用実施権を受けているか等)のように企業価値や事業継続に直結するようなリスクについては評価をしている傾向がある。
 しかし、知財戦略や体制に関する項目は相対的に評価されておらず、また投資後の知財に関するマイルストーン(*1)やハンズオン支援の取り組みはそれほど活発とはいえない。

(知財支援の体制)
 上記の要因として、知財支援の体制の不足が考えられる。
 現状では過半数の VC で社内に知財支援ができる投資家がおらず、必要だと思っているが知財人材が多くないので困難だと感じている VC が一定数いる。
 また社外の知的財産専門家との連携においては、知財 専門家とのネットワークが十分でないことが課題として挙がっている。
 一方、社内に知財支援ができる投資家がいる VC は相対的にマイルストーンやハンズオ ン支援の取り組みが活発であり、専門人材の確保や専門家とのネットワークの構築が、投 資後のマイルストーンやハンズオン支援の取り組みにも影響していると考えられる。

 (*1)マイルストーン:プロジェクトがどこまで進んでいるか確認するポイントという意味。

 (竹)上記「(4)」を見る限り、ベンチャー企業に対するベンチャーキャピタル(VC)等の投資家による知財支援は厳しいものがある。
  「マイルストーン」の作成主体は、ベンチャー側であり、VC側に提案し、納得を得るのが好ましいが、ベンチャー側には荷が重い。では、特許庁を中心にお願いしたい。このとき、海外の事例が参考になるものと考える。
  まず、「マイルストーン」の設定には、ベンチャー側の計画、すなわち現状(スタート地点)、事業計画(一応の終着点)が必要であろう。
  また、知財、例えば特許は、研究・開発の過程において生まれるアイデアをもとにするものである。両者の間にはタイムラグがある。研究・開発は、限られた経営資源をもとにするものであり、選択(分散)・集中が必要である。このため、知財戦略には、研究・開発の「集中」化が必要であり、その方向性の選択に特許調査が重要となり、又、漏れのない特許出願が必要である。
 このとき、特許の「数」の理論を持ち出すのは、ベンチャーに不利である。ベンチャーは、「インパク」のある特許を取得する方向性に向き、「インパク」があること(今後のビジネスを進めるにあたって有利であること)を、VC側にアピールすることが重要であろう。また、特許は、自前で無くとも構わないものと考える。自社のビジネスを進めるにあたって、必要・有利な特許のライセンスを取得できることも、ベンチャーの知財力の一つと考える。

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(以上)

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